EEG Engagement (β/(α+θ)) — 直近1時間

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engagement = beta / (alpha + theta)(30秒移動平均)。ローカル時刻: 日本時間(Asia/Tokyo)

このページについて

このページは、Muse-S で計測した脳波から EEG エンゲージメント指数 x(t) = β(t)/(α(t)+θ(t)) を計算し、 直近1時間の推移をリアルタイムで可視化するダッシュボードです。

背景には「集中力を可視化し、活動や休息、学習のタイミングを最適化する」という研究目的があります。 IoT 的に日常生活のログと結びつけることで、「技術で世界(自分)をハッピーにする」ことを目指しています。

EEG エンゲージメント指数とは

指標の定義

脳波のうち、以下の3帯域を使っています。

  • α波(8–13 Hz): リラックス・安静状態
  • θ波(4–8 Hz): ぼんやり・まどろみ・創造的思考
  • β波(13–30 Hz): 注意・集中・タスク処理

Pope ら(1995)の提案する「EEG エンゲージメント指数」にならい、次の式で集中度を定義しています。

engagement(t) = β(t) / ( α(t) + θ(t) )

値が高いほど、相対的に「βが優位=意図的な集中状態」に近いと解釈できます。

センサ配置と計測条件

Muse-S

デバイスは EEG ヘッドバンド Muse-S を使用し、 AF7 / AF8(前頭部寄り)と TP9 / TP10(側頭〜後頭部)の4チャネルで計測しています。

  • AF 系: 意図的な集中やタスク中の能動的な活動
  • TP 系: 感覚刺激やリラックス・無意識状態

グラフ上の engagement は、これらの帯域パワーから 30 秒移動平均で平滑化した値です。 突発的なノイズや瞬間的なまばたきの影響を抑え、「状態」としての集中度を見やすくしています。

これまで行った実験

実験1: 3×3 行列の暗算

3×3 行列の掛け算を暗算で解いている間の EEG を記録し、 TP 系の α・θ 成分と AF 系の β 成分からエンゲージメント指数を算出しました。

  • タスク中(赤線)で β/(α+θ) が上昇する傾向
  • タスク前後では指数が低く、ベースラインに近い値
  • 標本数・問題難易度のばらつきにはまだ改善の余地あり

実験2: 100マス計算(掛け算)

100マス計算を解いている間の EEG を同様に記録し、 「長時間・単純作業」におけるエンゲージメントの推移を調べました。

  • スタート直後は指数が高いが、徐々に中〜低レベルへ落ち着く
  • タスク効率との関係を、回帰式 F(x) でモデル化する試みを実施
  • 候補のひとつとして F(x)=A·log(bx+1) が有望

エンゲージメントと「学習効率」のモデル

積分モデルのアイデア

タスク効率を y、エンゲージメント指数を x(t) として、

y = ∫ F(x(t)) dt

となる関数 F を探索しました。候補としては線形 F(x)=x と 対数型 F(x)=A·log(bx+1) を比較し、 実験データに対して L-BFGS-B 法でパラメータを最適化しています。

直感的には「短時間だけすごく集中するより、ほどよい集中を長く保つ」方が総学習量が大きくなりそうか?という問いを、 数式レベルで検証していくイメージです。

これまでに分かったこと

  • EEG エンゲージメント指数は、少なくとも本研究の目的においては「信頼に足る指標」になりうる。
  • 100マス演算のようなタスクでは、log(x+1) 型の回帰曲線が現実に近そう。
  • 極端に高いエンゲージメントを短時間だけ出すより、落ち着いた状態で中程度のエンゲージメントを維持する方が効率的な可能性がある。

もちろん、信頼性を高めるにはもっと多くの被験者・タスク・条件が必要です。 このページは、そのための「毎日のログ取得基盤」として位置づけています。

生活ログ × IoT としての位置づけ

単に「脳波を眺める」ためではなく、 睡眠時間・学習内容・作業場所(図書館・ラウンジ・自宅など)と組み合わせて、 日常生活全体を IoT 的に振り返ることを目指しています。

今見えている1時間のグラフも、こうした「人生設計のログ」の一部として蓄積されていきます。

実験結果の図

以下の図は、Muse-S を用いた実験(3×3 行列暗算 / 100 マス計算)から得られた EEG データとエンゲージメント指数の可視化結果です。

実験 1:3×3 行列の掛け算(スペクトログラムなど)

実験1-1:3×3行列暗算時のEEGスペクトログラム 実験1-1:3×3行列暗算時のEEGスペクトログラム 実験1-1:3×3行列暗算時のEEGスペクトログラム 実験1-1:3×3行列暗算時のEEGスペクトログラム
実験結果 1-1:3×3 行列の掛け算を暗算している間の EEG スペクトログラム

TP の α・θ と AF の β 成分、および EEG エンゲージメント指数

TPのα・θ、AFのβ成分の推移
実験 1:TP の α・θ 波成分と AF の β 波成分の時系列
EEGエンゲージメント指数の推移(実験1)
実験 1:EEG エンゲージメント指数 β/(α+θ) の時系列。 赤線が問題を解いている区間を示す。

実験 2:100 マス計算(掛け算)

実験2-1:100マス計算中のEEGスペクトログラム 実験2-1:100マス計算中のEEGスペクトログラム 実験2-1:100マス計算中のEEGスペクトログラム 実験2-1:100マス計算中のEEGスペクトログラム 実験2-1:100マス計算中のEEGスペクトログラム
実験結果 2-1:100 マス計算中の EEG スペクトログラム。

エンゲージメント指数と回帰曲線

エンゲージメント指数の時系列(実験2)
実験 2:エンゲージメント指数の時系列。
F(x)=x とした場合の時間積分と分布 F(x)=x とした場合の時間積分と分布
仮定 F(x)=x のもとでの時間積分と、難易度 1 への正規化のイメージ。
F(x)=0.18595 log(2.38506 x + 1) による回帰曲線 F(x)=0.18595 log(2.38506 x + 1) による回帰曲線
間違いによる山の分布を分ける 山分け
F(x)=0.18595 log(2.38506 x + 1) による回帰曲線
L-BFGS-B 法で最適化した F(x)=0.18595·log(2.38506x+1) による回帰曲線。

おまけ:文学(読書)タスクの EEG

推し、燃ゆ/宇佐美りん:1〜4行目
・力強い表現が胸に刺さる。
・AF7(左脳)のθ、α波が活発
・AF8(右脳)のβ波が活発
ウィズ・ザ・ビートルズ/村上春樹:5〜8行目
・美化された思い出の少女を追求する主人公と、その偶像を仮託しようとするサヨコとの対比が、読んでいて苦しくなった。
・俯瞰視できる読みやすい文。(→α・θ?)

文学タスク時のEEGパターン 文学タスク時のEEGパターン 文学タスク時のEEGパターン 文学タスク時のEEGパターン 文学タスク時のEEGパターン 文学タスク時のEEGパターン 文学タスク時のEEGパターン 文学タスク時のEEGパターン
文学作品読書中の EEG パターン例。

参照・実装・運用

Reference

Biocybernetic system evaluates indices of operator engagement in automated task

実装・運用

エンゲージメント推定システムの実装画面のスクリーンショット
ルーティンスコア・集中スコア・プロジェクトスコアに分けた。
LINEWORKS APIでタスクとカレンダーを同期。
人生を最適化